【新海誠監督】アニメ作品一覧

新海誠アニメ作品紹介

この記事では新海誠監督の作品を紹介したいと思います。まだ観ていない作品、知らない作品に触れるキッカケになれば幸いです。

新海誠監督の紹介

長野県で暮らしていた幼少時代からSFや宇宙関連の作品が好きで、当時ではまだ珍しいパソコンで遊んでいました。地元の小学校、中学校、高校では立て続けに運動部系の部活に所属していましたが、大学からは児童文学研究会で絵本の制作活動をしており、1996年には中央大学文学部文学科国文学専攻を卒業。その後、大学在学中からアルバイトをしていた日本ファルコムに入社し、ロールプレイングゲームのパッケージビジュアルの作成や画像の選定などを行っていました。それと同時にアニメーション作品を個人で製作していて、毎日の睡眠時間はわずか3時間しかありません。

この時に作られたのが『遠い世界』と『彼女と彼女の猫』で、それぞれがeAT’98で特別賞、第12回CGアニメコンテストにおいてはグランプリを獲得しています。こういった事柄から映像に造詣が深く、また学生時代には村上春樹に強い影響を受けたと公言しているため、初期の作品にはその流れが強く表れていました。

そうした彼の作品は『新海ワールド』と呼ばれており、特に風景描写における緻密さや美しさで知られています。また、思春期の少年少女の恋をテーマにした作品が多く、心に響く、あるいは心に突き刺さるすれ違い描写の印象が深く残っている人も多いでしょう。2016年に一世を風靡した『君の名は。』では鳴りを潜めていますが、新海誠といえば先述した描写で名を馳せる監督です。

君の名は。(2016)


田舎町に住む女子高校生の宮水三葉は、町長である父の選挙に、家系の神社の風習にと、憂鬱な日々を過ごしていました。都会に強い憧れを持っていました。そんなある日、三葉は目を覚ますと自分が男子高校生になった夢を見ます。その一方で、東京に暮らしている男子高校生の立花瀧も、目を覚ますと自分が女子高校生になった夢を見ます。そして、瀧と三葉はお互いに入れ替わっていることに気づきます。

二人は度々体が入れ替わる現象に戸惑いながらも、現実を受け止めて、奮闘しながらもお互いの生活を楽しみます。気持ちも打ち解け始めたそんな中、突然その入れ変わりがなくります。瀧は三葉に連絡するも、繋がることはなく心配になり、まだ会ったことのない三葉に会いに行く決心をします。記憶を頼りにして三葉の住む糸守町にたどり着いた瀧だが、そこで待ち受けていた意外な真実を知ります。

果たして二人はどうなるのか、というストーリーです。体の入れ替わりをきっかけに次第にお互いに惹かれあい、まだ会ったこともない人を好きになることが、初々しい恋を思い出させてくれるような映画です。会うことのないはずの二人が出会い、恋に落ち、そこで待ち受ける真実や未来に、きっと心が動かされます。

言の葉の庭(2013)

高校に通う秋月孝雄は雨の日の1限をサボって新宿の庭園で靴のデザインを考えていた。ある日、昼間からビールを飲む女性、雪野を孝雄はどこかで会ったような気がした。その女性は、「雷神の少し響いてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ」という短歌を言い残して去っていった。その日をきっかけに、靴職人になる夢を持つ孝雄と味覚障害を患う雪野の雨の日だけの交流が始まった。
誰にも話したことのない夢を孝雄は語り、孝雄の作る弁当に味を感じる雪野。雪野は「靴作りの本」を送り、孝雄は彼女のために靴を作り始める。朝目を覚ますと、雨を願うようになっていた。
雨の日だけの交流は梅雨明けとともに庭園へ向かうきっかけを失い、夏休みに入ったことで逢わない日が続いた。夏休み明けのある日、孝雄は学校の廊下で雪野とすれ違う。雪野が高校の教師であることと生徒の嫌がらせによって退職することを知る。雪野のために作り始めた靴はまだ完成していなかった。

庭園に向かった孝雄は雪野の再会し、短歌の返し歌を口にする。前に進めていないような不安を抱える孝雄と歩き方を忘れてしまった雪野の雨が繋ぐ物語。『言の葉の庭』は新海誠が45分という短い時間だからこそ絵に力を入れた作品。
雨の打つ池、植物の葉に反射した光、モデルとなった新宿を中心を忠実に再現し美しい色彩設計で彩られている。
この作品は映像としての作品だけではなく、新海監督が自ら書き下ろした小説も楽しめる。映像では描き切れなかった登場人物の感情を綴られている。小説は物語の主軸を章ごとに替える連作長編となっている。孝雄の母と兄、同じ高校教師の元彼、雪野が嫌がらせを受けるきっかけとなった女子高生。45分では描き切れなかった出逢う前からその後の物語となっている。
言葉を知っている。小説を読んだ後にそう思わせてくる。
思春期特有の悩みを抱える高校生や働く大人だからこそ抱く問題を選び抜かれた繊細な言葉で綴られている。映像と小説の2つのメディアを楽しめる作品です。

星を追う子ども(2011)

都会の雑踏から遠く離れ、時代から取り残されたかの様な、自然が豊かに残る小さな村の山間で母と2人暮らしをしていた少女・渡瀬明日菜は、今日も学校の終わりに、一人、山の秘密基地へと向かっていました……自分だけの居場所となった秘密基地に、亡き父親が遺してくれた宝物である「鉱石ラジオ」を使い、聴こえてくる様々な音に想いを馳せていました。

彼女は同級生と向き合えない大きな隔たりがあり、自分の居場所がここではないと、同世代の中で孤立していた彼女の唯一の友達は、猫か犬か解らない、不思議の生き物のミミだけ。一人と一匹の秘密基地に籠りながら、明日菜は鉱石ラジオに父の形見である石を嵌め込み、どこからか流れてくる、不思議な歌の様な音を聞く事が日課。聴けば、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる、孤独に乾いた心を満たしてくれるその音に、彼女は安らぎを覚えていました。そんな中、彼女は山の秘密基地へと向かう中、怪物に襲われてしまいます。熊でもない、見た事の無い異形の怪物を前に何も出来ないままに襲われてしまう明日菜を救ってくれたのは、一人の少年でした。

彼の名前はシュンと言い、不思議な雰囲気のある彼に惹かれる想いを抱き、また会う事を約束するも、それは敵わぬ願いとなってしまいます……翌日、身元不明の遺体として見つかったシュン。母親から聴かされ、また唐突な彼の死を受け入れる事ができなかった明日菜は、産休に入った担任の代わりである森崎竜司と出逢い、死後の世界と言われているアガルタの存在を知ります。そして彼女が持つ、父親の形見である石がアガルタへと導くクラヴィスの欠片だったのです。

アガルタを巡る組織と、また彼女が持つ石を取り戻そうとするシュンとの出逢い。

明日菜は自分の想いを無事に遂げる事ができるのでしょうか?

秒速5センチメートル(2007)


美しい綺麗な自然を描写する新海誠監督の3作目。タイトルの「秒速5センチメートル」は、舞い落ちる桜の花びらのスピードを表し、この作品では桜の舞い散る映像が美しく描かれています。本作品は三部作で構成されており、中学生時代の「桜花抄」、高校生時代の「コスモナウト」、社会人となった「秒速5センチメートル」と少年の成長と共に描かれる切ないラブストーリーです。
第一部では、転校生同士の主人公貴樹と明里が東京の小学校で出会い打ち解け合うところから始まります。仲良くなった二人ですが、卒業のタイミングで明里が栃木県に引っ越すことになり、会うことの出来ない二人は手紙で連絡を取り合っていました。しかし次は貴樹が鹿児島に引っ越すことになり、さらに二人の距離が離れる前に貴樹は栃木の明里の元へ駆けつけるために電車で向かう予定が大雪に見舞われてしまいます。
第二部は貴樹が中学2年で引っ越した鹿児島県の種子島でのストーリー。高校生の花苗は、同級生の貴樹に中学生の頃から片想いしていました。高校卒業の年、花苗は進路も決まっておらず、趣味であるサーフィンも上手くいかず落ち込んでいました。しかし貴樹が東京の大学へ進むことを知り、花苗は決意を胸に大きな波に挑み、そして成功しました。その決意とは貴樹に想いを伝えること。しかし待っていたのは悲しい結末でした。
第三部は社会人として東京で働く貴樹の物語です。仕事に明け暮れ、恋人にも心が向かず、貴樹は昔を思い返します。そして一人の女性のことだけを常に想い追い掛け続けていたことに気付きます。会社を退職した貴樹が小学生の頃に歩いた踏切で明里に似た女性とすれ違います。踏切を渡り、振り返った貴樹の目の前を電車が通り抜けた時には彼女の姿はどこにもありませんでした。

雲のむこう、約束の場所(2004)

中学生の浩紀と拓也は秘密裏に廃駅の格納庫で飛行機を製作していた。二人はヴェラシーラと名付けた飛行機で津軽海峡の向こうに建つ「ユニオンの塔」まで飛ぶことを目標にしていた。ある日、浩紀が口をすべらせたことで想いを寄せるクラスメイト・佐有理に飛行機製作がバレてしまう。二人の計画に強く関心を持った佐有理に二人は、「管制したら一緒に塔まで連れていく」という約束をする。
しかし、その年の夏の終わりとともに佐有理が二人の前から姿を消した。約束が果たされることはなかった。
それから3年後、飛行機が完成することなく、計画もうやむやになっていた。浩紀は逃げるように東京の高校へ、拓也は青森の高校へ、それぞれ進学した。塔の謎を追いかけてウィルタ解放前線に内通しながら平行宇宙の研究に行っていた。一方、つらい思い出と孤独に苛まれながら、佐有理の夢を見てた。夢の中で佐有理は孤独の中で浩紀の名前を呼んでいた。傍観者である浩紀は夢の中で何も出来なかった。そんな日々が続く中で、浩紀のもとに一通手紙が届く。佐有理が姿を消した3年前に書いたものだった。手紙の内容から佐有理が姿を消した理由を知り、佐有理の入院する病院へと駆けるが、既に佐有理はいなかった。
夢で佐有理と邂逅した浩紀は、佐有理と交わした約束を果たすために、地元・青森へと戻る。
拓也と再会し「ヴェラシーラに佐有理を乗せて、ユニオンの塔まで行く」と協力を仰ぐ。一度は協力を拒絶する拓也だったが、一途な浩紀の想いについに折れて協力するために研究所から佐有理を連れ出す。あの夏に交わした約束を果たそうとする物語です。
『雲の向こう、約束の場所』は決してハッピーエンドを前提とした物語ではありません。これは、「再び失う」物語です。たった1人の少女が姿を消しただけで夢中になっていた飛行機製作を止めてしまい、3人が結んだ約束が果たされない。忘れようと遠くへと逃げても果たされない約束が、思春期の少年たちを苦しめる。
想いを寄せる人を救うために、逃げた過去を掘り起こし進み始める。恋愛や努力よりは後悔や現実逃避が色濃く青春映画と言い難いが、一途な想いや苦悩を描いていてる。佐有理との約束のために動く浩紀と夢の中で浩紀の名を呼ぶ佐有理、二人の想いが重なり約束が果たされるとき、再び失う。
再び失うために描かれた『雲の向こう、約束の場所』は新海誠らしい作品となっている。

ほしのこえ(2002)


人々が宇宙へと進出を果たし、新しい世界へと歩みだしていた西暦2039年……

人類の足跡は地球よりも遠い火星へと向かい、新たな時代を築こうとしていた中、それは突如として現れました。タルシス台地クレーター内部にて調査隊によって発見された、人類史以前の遺物である古代遺跡。そしてそれらを発見した調査隊を襲った、異生命体タルシアンの存在。

調査隊の全滅を受け、人類は異星人の存在を知り、国連主導による対策が決議され、遺跡から発見された未知のテクノロジーを使い、人類の科学は驚異的な発展を遂げ、火星より先の世界へと向かう事が出来る様になり、そして謎の生命体であるタルシアンに対抗する事が出来る様になりました……

人類史に初めて登場する未知の生命体タルシアンを調査、または殲滅の為の調査隊を編成する事が決定し、国連主導による宇宙軍が編成し、宇宙戦艦「リシテア」が建造され、その選抜メンバーとして1000人の人間が選ばれる事になりました。人類の歴史が大きく変わろうとしていた激動の時代に、変わる事の無い日々をこれからも送るのだと思っていた長峰美加子と寺尾昇は、大きく自分達の運命を狂わせて行く事となります。進路に悩んでいた二人の何気ない会話の中で、美加子は昇に告げます。

空に浮かぶ巨大な宇宙戦艦「リシテア」に乗り、宇宙へと向かう事になった美加子。それは時に引き離されていく、二人の永い時間の始まりでもあったのです……

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