箱根駅伝を舞台にした小説【風が強く吹いている】著三浦しをん

風が強く吹いている (新潮文庫)

三浦しをんさんの「舟を編む」を読み、また別の作品も読んでみたいと思って手にとったことがこの本を読んだきっかけです。実生活で落ち込んだ気分になっても、本を読むとその作品の中にどっぷりとつかり、暗い気持ちから抜け出すことができます。そんな時に読むにはうってつけの作品だと思います。登場人物たちはみなユニークな人ばかりで、それぞれの人に様々な背景があります。

物語の中心になるのは「駅伝」ですが、それ以外にも、メンバーたちが共同生活しているアパートの様子や、ちょっとした恋の話や、近所の人たちとの交流や、そんな話もあり飽きることなく読みすすめていけます。人物自身、陸上の経験はないのですが、三浦さんの文章の書き方があまりにリアルなので、実際にその場面に自分もいるかのように感じられるほど、臨場感があります。

クライマックスの箱根駅伝の場面はハラハラドキドキの連続。途中で休憩したくなくなるくらい引きこまれました。最後の場面は涙なしには読めないほどでした。こんな都合の良い話は実際にはありえない、という感想を持つ人もたくさんいるとは思います。でも、そんなことは別にして、物語の中にどっぷりとつかって読んでほしい。そんな作品です。

風が強く吹いている (新潮文庫)

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